理由①防水の担保

無落雪のスノーレーンは、北海道でも敷地の狭い札幌圏内で多く見られる全国的に見て珍しい屋根の施工方法です。屋根の上に樋と呼ばれる塩ビ鋼板(板金)でできた排水溝があり、屋根に太陽光を乗せなくても、スガモリやオーバーフローによる雨漏りのトラブルが発生する確率が非常に高い屋根です。そのため太陽光を設置するための防水性能をもともと担保するのは難しい屋根形状になっています。

樋(スノーレーン)の内部は、防水性の高い塩ビ鋼板でできています。しかし経年劣化により必ず塩ビ部分が剥離してきます、そこが水ぶくれのように膨らみ、破裂することで中の板金が現しになりサビて穴が開いてくるため、25年から30年経過した建物は、ダクトのパイプ付近より何らかの雨漏りは、かなりの確率でしています。

理由②屋根の下に発泡系の断熱材

札幌などの道央圏では、昔から雨音や、屋根の断熱のためにFP板(スタイロフォーム等)の発砲系の断熱材が施工されている住宅が多く屋根の上に何か重たい物を置くと、板金ごと沈みこんでしまい、漏水の原因になってしまいます。

理由③屋根の下地の状況

太陽光を設置する基準として、下地木材は、構造用合板12ミリ以上という基準があります。無落雪の屋根の下地木材は、バラ板と呼ばれる木材を施工している建物が多く、太陽光を設置するための基準に適合していません。構造用合板の価格がもともと高いため、ローコスト系の住宅などはこのバラ板の物件が多いため、築年数浅くても設置不可になります。

理由④防水下地

屋根の下葺き材については、JISで定められたアスファルトルーフィング23kという防水紙が施工されていますが、もともと1次防水のみで屋根材の裏に水は回らないという想定で使用されています。

近年は、屋根材をビスで施工したり、大手ハウスメーカーや公共施設などでは、万が一屋根の下に水が回っても建物内部に、漏水させないように、ゴム系アスファルトルーフィングや太陽光などを設置する場合を想定して、粘着系のゴム系アスファルトルーフィングが施工さています。通常の無落雪は、上記の写真のようにバラ板+FP板+アスファルトルーフィング23kで施工されています。

理由⑤スノーレーンの位置により北向設置になります

大きい屋根や、スノーレーンから1.5m以上パネルの先端を離して施工出来て、きちんと指定の防水工法になっていた場合は、スノーレーンからの雨漏りは免責になりますが、設置は可能です。

ただし、スノーレーンの入る位置によって、太陽光パネルが北に向いてしまうことがあります。この場合は、近隣から太陽光パネルの反射によってまぶしいなどのクレームが入った場合、太陽光パネルを外すことになります。これは、全国でも裁判によって北向き設置した太陽光パネルは敗訴しているため、シェアリングエネルギーとしては、北に対して各45度の範囲に向いてしまう施工は、全面的に禁止しています。

理由⑥架台工法やキャッチ工法による施工の禁止

シェアリングエネルギーでは、角度をつけた架台による施工やキャッチ工法(つかみ工法)による施工は受付しておりません。

1.角度付の架台
費用が掛かるためが大きな理由ですが、もう一つの理由は、風の影響を受けやすく、強風時に建物が揺れるという状況になります。

2.キャッチ工法
太陽光メーカーは、屋根の防水を担保する必要がないため、キッャチ工法が多くでまわっていますが、理由⓵~⑤でお話しているように、そもそも無落雪屋根には何かを載せる構造にはなっていません!太陽光メーカーが保証を回避する手段として、防水はさわっていませんという理由から採用されていますが、パネルと金具の取り付け位置が合わず、ハゼを傷めて漏水する事故が起きても、お客様の火災保険で修理になります。

シェアでんきの場合は、20年契約でお客様の屋根をお借りするため、お客様にご負担が掛からないように、初めから、大手ハウスメーカーと同様に長期にわたり防水が担保できる屋根で施工されている事を必須とさせて頂いており、無償譲渡までの期間中は、風災害・雪害や雨漏り等の保証が充実しています。動産総合保険について